太陽のパスタ、豆のスープ

 

2019.8.6読了

『太陽のパスタ、豆のスープ』宮下奈都

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主人公の明日羽が婚約破棄されるところから物語は始まる。

 

実は婚約破棄は私も経験があるので、明日羽の気持ちは痛いくらいよくわかった。

というよりも、同じ道を辿ったと言うべきかしら。

感情の起伏に、思考回路に、喪失感に、フラッシュバックに、身に覚えがある。

 

そして明日羽がそのショックから立ち直る方法が、やりたいことのリスト、ドリフターズ・リスト。

 

はじめは何も書けない明日羽。

けれど、だんだんとリストを追加するようになっていく。

 

そのリストは果たして可能性のリストなのか、不可能リストなのか、はたまた一切れのパンにすぎないのか。

 

物語を読むうちに、自分にとっての豆はなにか、ということも考えさせられる。

私にとっての豆はなんだろう。

読了した今もその答えはでていない。

 

私と明日羽は行動が似ているのか、私もリストをつけている。

ドリフターズ・リストではなく、毎日のToDoリストだけれど。

スタディープランナーをご存知だろうか。

本来は学生が勉強時間を管理するためのノートだけれど、その日の目標、ToDoリスト、1日のタイムスケジュールが書き込めるようになっているので、社会人も使いやすい。

 

このリストを続けていれば、私の豆も見つかるかもしれない。

もしくはこのリストが一切れのパンとなるかもしれない。

自分の過去のリストを読み返してみよう。

明日羽ほどでなくても、私も成長できているといいのだけれど。