上流階級富久丸百貨店外商部其の一

 

2019.9.17読了

『上流階級富久丸百貨店外商部其の一』高殿円

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表紙のデザインと金の箔押しが目を引いて、しばらく気になっていた作品。

気になってはいたけれど、積読に迎え入れてはいなかった。

しかしある時、本屋さんをぶらぶらしていたら其の二が増えていて、並んで陳列されていた。

 

思えば、それが決め手だったのかもしれない。

 

並べてみるとより一層、表紙のデザインに惹かれた。

そして、シリーズになっているのであれば人気があったということではないだろうか。

そう思った。

 

読んでみると、百貨店の外商部という一般的には縁のない職業の話ながら、どんな職業にも通じるものもあり、ストーリーも面白く、読みやすく、スラスラと読めた。

 

作中、映画『マイ・フェア・レディ』に触れるのだけれど、そういえば『マイ・フェア・レディ』を鑑賞したことがないので、今度観てみよう。

 

静緒や桝家のようにある種、諦めて仕事に向き合うことは、今のところ私には出来そうにないけれど、どんな背景があろうとも、仕事にがむしゃらに向き合う彼らはかっこいいと思う。

 

ドラマ向きの作品だと思うので、いつかドラマ化してほしい。

catch me if you can

 

 

2019.9.10鑑賞

『catch me if you can』

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ブログを書くのが遅くなってしまった。

 

『Once Upon a Time in Hollywood』を観たいと思っているけれど、いい席が埋まっていたり、予定と上映開始時刻が合わなかったりしていて、いまだに観れていない。

 

公開期間中にはなんとか観るつもりだけれど、いつになるやら。

 

そんな矢先、Huluでレオナルド・ディカプリオ主演の『catch me if you can』が配信された。

となれば、もう観るしかない。

 

第一印象はレオナルド・ディカプリオかっこいい…。

現在は、大人の色気溢れるレオナルド・ディカプリオだけれど、この頃はまだ少年らしさを併せ持っていて、純粋無垢故の危うい魅力があるような気がする。

タイタニック』や『ロミオ+ジュリエット』を観た時も、やはりレオナルド・ディカプリオの魅力に当てられたのを思い出した。

 

コメディ作品だが、レオナルド・ディカプリオ演じるフランクの犯行動機が切ない。

フランクはただ、元の生活に戻りたかっただけだった。

しかし、フランクがいくら嘘の中で生き、犯行を重ねようとも、両親は離婚は覆らず、母は再婚、父は元の地位には戻れることはない。

 

父の死と、母が父違いの妹を産んでいる事実を目の当たりにし、二度と元の生活に戻れないことを悟ったフランクは、ただただ切なかった。

 

逃亡犯であるフランクと、FBIのカールの関係性は、ルパン三世と銭形警部のようであり、フランクの更生にはカール無しでは有り得なかったであろう。

 

ドイル傑作集Ⅰ ミステリー編

 

2019.9.5読了

『ドイル傑作集Ⅰ ミステリー編』

コナン・ドイル / 訳: 延原謙

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すっかり間が空いてしまいました。

ここ数日というもの、どうしてなかなか時間が取れず。

頁数があるわけでもないのに、いたずらに3週間もかかってしまった。

 

さて、この傑作集には"名探偵”が1人も登場しない。

ドイルといえば、ホームズの産みの親であるだけに、意外だった。

また、ミステリー編とはいえ、必ずしも殺人事件というわけでもない。

 

ミステリーというと、ついつい殺人事件を思い浮かべてしまうが、それだけではないことを思い出させてくれた。

 

個人的には、『ユダヤの胸牌』『五十年後』の2作が幸福なイメージを伴って終わっていくので好きだ。

 

やはり、ラストはハッピーエンドがいい。

アルジャーノンに花束を

 

2019.8.17読了

アルジャーノンに花束を

ダニエル・キイス / 訳: 小尾芙佐

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ブログに載せるのを失念してしまっていた。

 

知的障害を持ち、知識に対して憧れを抱いているチャーリィ。

そこで賢くなるための手術を受けることにする。

みるみるうちにIQが上がっていくチャーリィだけれど、そのために失うものも多い。

 

アルジャーノンに花束を』を読んでいて切なかったのは、知識があればもっと友達が増える、みんなと話が出来ると信じて疑わなかったチャーリィであったのに、いざ知識を手に入れるとどんどん孤独になってしまったこと。

チャーリィの場合は、精神年齢がついて行かなかったからだけれど、私自身も知識はあればあるほどいい、そうすれば色々なことが想定できるし、人の気持ちも理解できるのではないかと思っていたから、必ずしもそうでないことが示されて切なかった。

 

それにIQが離れてしまったがために、理解出来なくなることが多くなってしまったチャーリィと同じような思いをすることが多々ある。

私も精神年齢が追いついていないのかもしれない。

あつあつを召し上がれ

 

2019.8.15読了

『あつあつを召し上がれ』小川糸

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『バーバのかき氷』

『親父のぶたばら飯』

『さよなら松茸』

『こーちゃんのおみそ汁』

『いとしのハートコロリット』

『ポルクの晩餐』

『季節はずれのきりたんぽ』

以上の7つの短編から成る短編集。

 

最初の『バーバのかき氷』と『こーちゃんのおみそ汁』は思わず、うるっとしてしまいました。

こういう家族愛ものに弱いのです。

 

タイトルからもわかるように、どの作品も食べ物を食べるシーンがあるのだけれど、それがどれも美味しそうで。

『季節はずれのきりたんぽ』だけは別だけれど。

 

食の描写があると、なんとなくほっこりする。

私だけかしら。

だって美味しいものを食べてる時は、幸せな気分になれるじゃない。

 

実は予定外に時間がぽっかりと空いてしまったのに、読みかけの本を持ち合わせていなくて、本屋さんでふらっとお迎えした作品。

こんな素敵な作品に出会えるのなら、たまに本を忘れるのもいいのかもしれない。

 

また、今まではあまり併読しようとは思っていなかったのだけれど、短編集はいい気分転換になるということを知ることができた。

ローマの休日

 

2019.8.13鑑賞

ローマの休日

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ミュシャ展から帰宅し、自宅で鑑賞。

 

やはりオードリーは美しい。

そして、天真爛漫な役が良く似合う。

 

白黒映画だけれど、鮮やかに感じたのはオードリー演じるアン王女が天真爛漫だからだろうか。

また、冒頭でアン王女が身につけているジュエリーの輝きがとても美しかったのだけれど、どれだけ技術が進歩しても、あの輝き方は表現できないのではないかしら。

むしろ白黒だからこそ、あそこまでの輝きが映されていたのだと思う。

 

ラストの印象に残った場所をアン王女が答えるシーンは、原作では冒頭ではなかったかしら。

きちんと原作を読んだことは無いのだけれど。

みんなのミュシャ

 

2019.8.13観覧

『みんなのミュシャ  ミュシャからマンガへ-線の魔術』

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仕事がひと段落ついたので、前々から行きたいと思っていた話題のミュシャ展に行ってきました。

 

けれど、奇しくも世間はお盆休み。

 

あまりの人の多さに、なにも今日でなくても良かったかもしれないと着いて早々、後悔の念がよぎりつつ、しかしせっかくここまで来たのだからと堪能してきました。

 

タイトルの通り、ミュシャの作品だけでなく、ミュシャに影響を受けたマンガ等の作品展示もあり、日頃美術鑑賞をしない人も楽しめる展示になっていました。

 

だからこその人の多さなのかもしれないけれど。

 

しっかり鑑賞しようと3周しましたが、それでもあまりゆっくりできず。

本当はもう少しゆっくり鑑賞したかった、というのは贅沢かしら。

 

中には撮影可能なエリアもあり、そちらが1番気を使ってしまい、なかなか鑑賞出来なかったので、ベンチに座ったりしながらしばらく居座ってしまった。

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そして気になった作品のポストカードとチケットホルダーを購入。

キスリング展の時に何も購入しなかったのを、いまだに後悔してるからこれからは気に入った作品は何かしら購入して手元に置いておきたい。

1番気になった作品はポストカードになっておらず残念だったけれど。