読了

モモ

2019.3.27読了 『モモ』ミヒャエル・エンデ / 訳:大島かおり NHKの「グレーテルのかまど」という番組で紹介されていた作品。 時間泥棒から時間を人々の「時間」を取り戻すため、小さなモモが奮闘する物語。 あらすじをこのように紹介していて、とても興味を…

パリでメシを食う。

2019.3.16読了。 『パリでメシを食う。』川内有緒 最初にこの本を手に取った時、パリで暮らす人々の群像劇だと思った。 いや、違うな。それだと当たらずも遠からずになってしまう。そうではない。 つまり、フィクションだと思っていた。 しかし、描かれてい…

3センチヒールの靴

2019.3.6読了 『3センチヒールの靴』谷村志穂 なんだかアンニュイな雰囲気の女性が靴を履いている表紙。 この表紙に引き寄せられた。 表紙を開き、目次を見ると、決して厚くない1冊の中にこれだけの物語が収録されている。 頁数を見てもらえれば、それぞれの…

舟を編む

2019.2.28読了 『舟を編む』三浦しをん 友人に勧められていた本。 読んでみて、なるほど、彼女が好きそうだ。と思った。 『大渡海』という辞書が編纂されるまでの物語。 辞書の名前が『大渡海(だいとかい)』なのが、作者のセンスが光っていると感じた。 辞書…

チョコレートコスモス

2019.2.24読了 『チョコレートコスモス』恩田陸 本屋さんで見つけた時、恩田陸が演劇の話…?と思った。 私にとって恩田陸といえば『六番目の小夜子』の印象が強く、以前読んだ『私の家では何も起こらない』や『柊と太陽』(アンソロジー『クリスマス・ストーリ…

細雪

2019.1.20 上巻 読了 2019.1.28 中巻 読了 2019.2.5 下巻 読了 『細雪』谷崎潤一郎 初めての谷崎潤一郎作品。 そして久しぶりの現代文学。いや、近代文学と言った方がわかりやすいか。 上·中·下巻はそれぞれ序破急であると感じた。 丁度そうなるように分けら…

いろは匂へど

2019.1.10読了 『いろは匂へど』瀧羽麻子 以下のあらすじを読んだら、どうやら登場人物の名前が『源氏物語』から取られているようだったので、『源氏物語』の次に読むしかないと思った。 読んでみると名前だけでなく、内容も『源氏物語』をしっかりと下敷き…

娘の味

2018.10.19読了 『娘の味:残るは食欲』阿川佐和子 『残るは食欲』の第3弾。 ええ。読む順番を間違えました。 第2弾の『魔女のスープ:残るは食欲』はまだ未読。こちらはどうしようもなく気分が沈んでしまった時に読もうと思い、とっておいている。 お察しの通…

あまからカルテット

2018.10.10読了 『あまからカルテット』柚木麻子 私の柚木麻子作品デビュー作。 実は間違えて2冊持っている…。 既に買っていたことを忘れて、どうしても気になって買いに行ってしまったのだ。 なんという失態。 読み進めているうちに友人達にとても会いたく…

残るは食欲

2018.10.3読了 『残るは食欲』阿川佐和子 古典以外で初めて読んだエッセイ。 そしてエッセイの楽しさを教えてくれた1冊。 まず特筆すべきは、阿川佐和子の紡ぎ出す文章の可愛らしさ。 決してぶりぶりしているわけではない。 著者の人柄なのだろう。 茶目っ気…

コンビニ人間

2018.9.25読了 『コンビニ人間』村田沙耶香 趣味を見つけようと一念発起し、最初に読んだ作品。 この作品を選んだのは、話題だったから。 とりあえず、まずは話題のものを読んでおけば間違いないだろうと思ったからだ。 そして、その判断は正解だった。 作中…

ねじまき片思い

2018.12.25読了 『ねじまき片思い』柚木麻子 久々に柚木麻子作品。 これで4作目。 柚木麻子作品は女同士の微妙な友情が描かれていて好きだ。 そして読後は、友人に会いたくなってしまう。 さて。舞台は浅草。表紙に描かれているお姫様の玩具のような外見の、…

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

2018.12.18読了 『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』尾形真理子 タイトルと表紙の可愛らしさに引かれて思わず手に取っていた。所謂ジャケ買い。 作品自体も、とてもかわいらしい。 いろいろな恋の形ではあるけれど、好きな人の事を思って服を選ぶ…

クリスマス・ストーリーズ〜一年でいちばん奇跡が起きる日〜

2018.12.08読了 『クリスマス・ストーリーズ〜一年でいちばん奇跡が起きる日〜』 朝井リョウ/あさのあつこ/伊坂幸太郎/恩田陸/白河三兎/三浦しをん 6人の作家によるクリスマスのアンソロジー。 アンソロジーを読むのは初めてだったけれど、色々な作家の短編…

娼年

2018.12.11読了 『娼年』石田衣良 扱っているテーマが娼夫なので、作品全体は陰鬱でウェットな雰囲気。 リョウの性格が陰鬱だからというのもあるだろう。 読後、『コンビニ人間』を読んだ時のような感覚になった。 ”普通”ってなに? ”世間”に許される生き方…

あの家に暮らす四人の女

まずは記憶に新しいものから書いていこうかしら。 2018.12.07読了 『あの家に暮らす四人の女』三浦しをん 初めての三浦しをん作品。 下敷に谷崎潤一郎の『細雪』があるようで『細雪』を読んだことがない私は全てを楽しみきれていないのだと思うと悔しい。 『…