永遠とは違う1日

2019.6.10読了 『永遠とは違う1日』押切もえ 『ナイルパーチの女子会』を誕生日前日に読み終えたこともあり、『永遠とは違う1日』というタイトルがまた新しい1年に相応しいのではと思い、積読の中からこの作品を選んだ。 結果、大正解。 Twitterでつぶやいた…

ナイルパーチの女子会

2019.6.9読了 『ナイルパーチの女子会』柚木麻子 読み進めていくうちに何度も頭を過ぎったのは 「本当に『ナイルパーチの女子会』と『あまからカルテット』は同じ作者(柚木麻子)の作品なのか」ということだった。 それくらいにこの2作品は女友達というものに…

盲目的な恋と友情

2019.5.30読了 『盲目的な恋と友情』辻村深月 タイトルの通り、盲目的な恋と盲目的な友情の2つのパートから成る。 恋パートでは蘭花視点で蘭花と茂美の恋愛が描かれ、 友情パートでは蘭花の親友、留利絵の視点から蘭花達の恋愛が語られる。 どちらのパートも…

オリエント急行殺人事件

2019.5.28読了 『オリエント急行殺人事件』 アガサ・クリスティ / 訳: 田内志文 『オリエント急行殺人事件』は、よくスペシャルドラマや映画等で映像化される作品でもあるし、いくつか映像作品を見たことがあったので、内容は知ってはいるものの、アガサ作品…

キューティーブロンド2 ハッピーMAX

2019.5.19鑑賞 『キューティーブロンド2 ハッピーMAX』 『キューティーブロンド』が面白かったので、続編も鑑賞した。 今作もエルがキュートで、明るくて、優しくて、とっても前向きで頑張り屋。 弁護士となったエルは、同じく弁護士の恋人エメットとの結婚…

キューティーブロンド

2019.5.18鑑賞 『キューティーブロンド』 とても前向きな気持ちにしてくれる作品。 主人公エルが彼に振られてしまうところから物語は始まり、彼に相応しい女性になろうと一念発起してハーバード大学のロースクール目指し、入学。ロースクールでの生活を描く…

けむたい後輩

2019.5.16読了 『けむたい後輩』柚木麻子 私は柚木麻子作品が好きだと確信してからというもの、本屋さんに行くとなんとなく柚木麻子という文字を探してしまう。 そしてまだ自分の本棚に迎えていない作品を見つけてはレジに運んでいく。 『けむたい後輩』もそ…

手のひらの京

2019.5.12読了 『手のひらの京』綿矢りさ ずいぶん前にフォロワーさんに教えていただいた作品。 教えていただいてからしばらく経った時にほん屋さんで見つけて、思わず購入。 結論から申し上げると、とても面白かったです。 もしかしたら今まで読んだ綿矢り…

魔女のスープ

2019.5.7読了 『魔女のスープ:残るは食欲』阿川佐和子 大好きな『残るは食欲』の第2弾。 『残るは食欲』が気になる方は、こちらの記事を参照ください。 私の拙い文章で恐縮ですが。 第1弾『残るは食欲』 https://citron-plum.hatenablog.com/entry/2018/12/2…

星の王子さま

2019.5.5読了 『星の王子さま』 サン=テグジュペリ / 訳: 河野万里子 令和最初の1冊は『星の王子さま』にした。 なんとなく内容は知っているものの、きちんと読んだことが無かった作品。 そしてきっと、目に見えない大切なことを教えてくれる作品だと思った…

3時のアッコちゃん

2019.4.29読了 『3時のアッコちゃん』柚木麻子 平成最後の読了は、大好きな柚木麻子作品。 『ランチのアッコちゃん』に続くアッコちゃんシリーズ第2弾。 今作も面白かった。個人的には『ランチのアッコちゃん』の方が勢いがあったというか、テンポが良かった…

ガラスの動物園

2019.4.27読了。 『ガラスの動物園』 テネシー・ウィリアムズ / 訳: 小田島雄志 『欲望という名の電車』に続いてテネシー・ウィリアムズ作品。 後半、ローラがジムに心を開き、2人の距離が急速に縮まっていくところでは、このままローラが幸せを掴むのだと疑…

欲望という名の電車

2019.4.25読了 『欲望という名の電車』 テネシー・ウィリアムズ / 訳: 小田島雄志 220頁ほどの決して長くはない作品だけれど、読後はどっぷりと余韻に浸りたくなる作品。 戯曲は舞台や映像作品で鑑賞するのも、もちろんとても面白く、魅力的だけれど、読むの…

ヴァン・ショーをあなたに

2019.4.12読了 『ヴァン・ショーをあなたに』近藤史恵 以前読んだ『タルト・タタンの夢』シリーズ第2作。 調べてみたら、現時点で第3作『マカロンはマカロン』まで発売されているらしい。 こちらの作品も本屋さんで見かけたら、すぐに積読に迎えてしまうだろ…

紅茶と薔薇の日々

2019.4.21読了 『紅茶と薔薇の日々』森茉莉 森鴎外の娘、森茉莉のエッセイ。 いや、食エッセイ。 鴎外のこと、芝居のこと、巴里のこと、そしてなにより食のこと。森茉莉という人はこれらをこよなく愛したのだろうということが窺える。 特に食については、自…

ツバキ文具店

2019.4.9読了 『ツバキ文具店』小川糸 先日読んだ『小川食堂』の作者、小川糸の作品。 代筆屋の話なので、主人公、鳩子はいくつも手紙を書いていく。 鳩子が書いた手紙を収録しているので、読者も鳩子の作品を見ることができるのは有難い。 文字の形は然る事…

西洋菓子店プティ・フール

2019.4.3読了 『西洋菓子店プティ・フール』千早茜 Twitterで呟いた通り、積読の中から『西洋菓子店プティ・フール』を選んだ理由は ケーキ屋の話だから穏やかだろう という浅はかな理由だった。そしてそれはすぐに裏切られた。 『西洋菓子店プティ・フール…

プリンセスマナーブック

2019.3.29読了 『プリンセスマナーブック』井垣利英 社会人になると学生の時に許されていたものが急にできて当たり前になりますよね。 今まではその都度スマホで検索をしていたけれど、『プリンセスマナーブック』はマナーや礼儀作法の基本が書かれた教科書…

モモ

2019.3.27読了 『モモ』ミヒャエル・エンデ / 訳:大島かおり NHKの「グレーテルのかまど」という番組で紹介されていた作品。 時間泥棒から時間を人々の「時間」を取り戻すため、小さなモモが奮闘する物語。 あらすじをこのように紹介していて、とても興味を…

ランチのアッコちゃん

2019.3.21読了。 『ランチのアッコちゃん』柚木麻子 久しぶりの柚木麻子作品。 やっぱり柚木麻子作品が好きだと再認識した。 『ランチのアッコちゃん』はこの4つから成り、アッコ女史と三智子が活躍する前半とそれぞれ別の主人公の物語の後半という構成にな…

洋食小川

2019.3.20読了 『洋食小川』小川糸 作家小川糸の日記エッセイ。 小川糸作の小説はまだ未読なのだけれど、少し前から気になっている作家の1人だった。 日記エッセイも何冊か出版されているようで、この『洋食小川』は一体何冊目になるのだろうか。 さて。『洋…

パリでメシを食う。

2019.3.16読了。 『パリでメシを食う。』川内有緒 最初にこの本を手に取った時、パリで暮らす人々の群像劇だと思った。 いや、違うな。それだと当たらずも遠からずになってしまう。そうではない。 つまり、フィクションだと思っていた。 しかし、描かれてい…

幸せになるための27のドレス

2019.3.10鑑賞 『幸せになるための27のドレス』 今日は1日好きなことをすると決めたので、読書を移動時間に、帰宅してからは映画を。 結婚式のブライズメイドの常連のジェーン。 ブライズメイドを務めた結婚式の数は27。 いつかは自分も…と夢見ながらもブラ…

3センチヒールの靴

2019.3.6読了 『3センチヒールの靴』谷村志穂 なんだかアンニュイな雰囲気の女性が靴を履いている表紙。 この表紙に引き寄せられた。 表紙を開き、目次を見ると、決して厚くない1冊の中にこれだけの物語が収録されている。 頁数を見てもらえれば、それぞれの…

女王陛下のお気に入り

2019.3.1鑑賞 『女王陛下のお気に入り』 オリヴィア・コールマンがアカデミー主演女優賞を獲得した作品。 以前から気になっていたので、これを見逃してしまわぬようにと映画館に足を運んだ。 調べてみると近くの映画館では上映されておらず、少し遠出してし…

舟を編む

2019.2.28読了 『舟を編む』三浦しをん 友人に勧められていた本。 読んでみて、なるほど、彼女が好きそうだ。と思った。 『大渡海』という辞書が編纂されるまでの物語。 辞書の名前が『大渡海(だいとかい)』なのが、作者のセンスが光っていると感じた。 辞書…

チョコレートコスモス

2019.2.24読了 『チョコレートコスモス』恩田陸 本屋さんで見つけた時、恩田陸が演劇の話…?と思った。 私にとって恩田陸といえば『六番目の小夜子』の印象が強く、以前読んだ『私の家では何も起こらない』や『柊と太陽』(アンソロジー『クリスマス・ストーリ…

女生徒

2019.02.15読了 『女生徒』太宰治 皆様、昨日はバレンタインデーでしたね。 如何過ごされましたでしょうか。弊社はクリスマスやバレンタインを社内ではやらないという暗黙のルールがあるので、私にとっては平穏な平日でした。 さて、『女生徒』読了。 短編集…

細雪

2019.1.20 上巻 読了 2019.1.28 中巻 読了 2019.2.5 下巻 読了 『細雪』谷崎潤一郎 初めての谷崎潤一郎作品。 そして久しぶりの現代文学。いや、近代文学と言った方がわかりやすいか。 上·中·下巻はそれぞれ序破急であると感じた。 丁度そうなるように分けら…

いろは匂へど

2019.1.10読了 『いろは匂へど』瀧羽麻子 以下のあらすじを読んだら、どうやら登場人物の名前が『源氏物語』から取られているようだったので、『源氏物語』の次に読むしかないと思った。 読んでみると名前だけでなく、内容も『源氏物語』をしっかりと下敷き…